「マルトリートメント」という言葉をご存知ですか?
マルトリートメントとは「大人から子どもへの避けるべき扱い」。
虐待より広い意味をもつ言葉です。
2018年度に、児童相談所が対応した児童虐待件数は、159,850件。
前年比19.5%増加。過去最多。
2018年度の日本の出生数は、921,000人。
2018年度の虐待件数159,850件を、出生数921,000人で割ると・・・
17.4%
約6人に一人の割合。
つまり、虐待は特殊な親の問題ではなくて、もしかしたらすぐ隣で、さらに、もしかしたらあなた自身にもおこる可能性があるということです。
最新の脳科学研究で、脳が成長する乳幼児期に、親からマルトリートメントを受けると、脳が影響を受けることがわかってきました。
言葉の暴力を受けると、聴覚野という耳の近くにある脳の部位が変形します。
小さな、大事な音が聞こえなくなり、心因性難聴になり、言葉の理解力も伸びません。
父親と母親の激しい夫婦ゲンカを目撃させる行為も、実はマルトリートメントです。
視覚野という、脳の後頭部にある視覚的な情報を一番に取り入れる場所が小さくなることがわかっています。
身体を攻撃するものと暴言の夫婦ゲンカでは、暴言の目撃の方が6倍も影響が大きいということがわかっています。
スマホ育児などで親子の貴重なコミュニケーションの時間がなくなると、右脳と左脳を繋ぐ脳梁(のうりょう)というところが小さくなります。
ここまで読んで「どきっ」と手に胸をあてて反省しているあなた。
きっと一人ではないはず。
でも大丈夫です。
脳は修復することができるのです。
修復のポイントは「アタッチメント」。
親と子の絆です。
目と目で見つめあう。手と手で触れ合う。ほほ笑む、あやす、語りかける。
この3つの行動がアタッチメントを形成し、子どもは安定した発達をしていきます。
マルトリートメントを経験した子どもは、意欲、喜び、ご褒美への脳の働きがとても弱いということもわかっています。
他の子ども以上に褒め育てが必要です。
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