朝夕はまだまだ冷え込みますが、お天気の良いお昼間などはポカポカしていて、どこか春の香りも感じられる今日この頃です。

この季節は乾燥しやすいということもあり、感染症が流行する季節でもあります。

子どもたちがたくさん集まる保育園。

保育園ってちゃんと予防や対応してくれているのかな?
気になりますよね。

今日は保育園での予防や対応をご紹介いたします。

★まず、胃腸炎ってなに?
ウィルスや細菌が胃腸に感染し、下痢や嘔吐などの症状が出ます。
「ノロウィルス」や「ロタウィルス」「アデノウィルス」も胃腸炎の一種です。

これらのウィルスは便や嘔吐物の中に排出されるため、その処理の際に触れた手や指から口に運ばれることで感染します。

また便や嘔吐物などの残留物が乾燥し、空気中を浮遊しそれを吸い込むことでも感染を起こすことがあります。

胃腸炎の感染予防の基本は「手洗い」です。
それは保育園でも同じです。

保育園では保育者だけでなく、子どもたちにも保健指導を行っています。

「手洗い」については、乳児の時期から生活の中で繰り返し行うことで、子どもたちも手洗いのタイミングを覚えていきます。

お散歩の後、トイレの後、食事の前にはみんなで手を洗います。

幼児クラスになると、
「どうして手を洗わなきゃいけないの?」
「おなかが痛くなるってどういうこと?」
自分の体で起きることについて、病気や手洗いの絵本を一緒に読んだり、実際子どもたちに手を洗ってもらい、洗い残しがないかチェックしたりすることで、その必要性と正しい方法を伝えています。

さらに保育園では、子どもたちへの指導とは別に、急な嘔吐時に速やかに対処できるようスタッフ向けに看護師が専門的な嘔吐処理研修を行い、各保育室には嘔吐処理セットを準備しています。

〈嘔吐処理セット〉
セット内容(上記写真参照)
・バケツ
・ビニール袋 数枚
・使い捨てのもの
 (マスク、手袋2枚、エプロン、フットカバー)
・ペーパータオルか新聞紙
※手袋は2枚重ねて装着します。

〈嘔吐処理方法〉
① 処理をする人が、マスク・手袋・エプロンを着用する(自分の身を守る!)
② 嘔吐物を覆うように、ペーパータオルや新聞紙などをのせ、消毒液をかける
 (ウィルスを浮遊させない!)
③ 嘔吐物の外側から中心に向かって拭き取り、処理したものはビニール袋に入れ口を縛る
 (ウィルスが付いたものには触らないようにし、封印する)
④ 処理をした人はしっかり手洗いを行い、部屋の換気を十分行う

感染症についてお話をしてきましたが、感染症が多くなる時期とはいえ全ての人が罹るものではありません。

日々よく食べ、よく眠り、ほどよく体を動かして、ウィルスに負けない体づくりをしておきましょう。

また働く保護者の方は、お子さんより通勤中の公共交通機関や職場など、不特定多数の人と接する場面が多くあります。

感染症は大人から子どもへ移ることも多いため、保護者の方もしっかり手洗いをし、家庭内に拡げないよう予防をしていきましょう。

■参考文献
保育所における感染症対策ガイドライン  厚生労働省 2018年
保健業務マニュアル、感染症対策マニュアル  HITOWAキッズライフ株式会社

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関連リンク:https://osoujihonpo.com/lab/kids/post-2445/