咽頭結膜熱(プール熱) 2017.07.12
夏になると子どもを中心に増える感染症の一つに咽頭結膜熱があります。
咽頭炎(のどの痛み)、結膜炎(目の充血)、発熱が主な症状としてあらわれるため、「咽頭結膜熱」と呼ばれています。
急な発熱で発症し、咽頭炎による喉の痛みが現われます。
発熱は39~40℃が5日前後と長く続きます。
喉は、真っ赤になり、痛みがあることが多く、3~5日持続します。
また、結膜炎に伴って、充血、目の痛み、かゆみ、目やに、まぶしくなったり涙が止まらなくなったりします。
原因は、アデノウイルスです。
口、鼻の中や喉の粘膜あるいは眼の結膜からウイルスが体内に入り感染します。
プールでの接触やタオルの共用により感染することもあるので、「プール熱」と呼ばれることもあります。
しかし、プールに入らなければ感染しないというわけではありません。
咳やくしゃみなどの飛沫によって感染する「飛沫感染」と、目やになどの感染源に触れた手指を介した「接触感染」によって感染します。
症状が治まった後も、咽頭からは7~14日間、便からは30日間程度は、ウイルスを排出し続けることがあります。
アデノウイルスは、感染力が非常に強いため、こまめにうがい、手洗いを行い、手指や身の回りの消毒を行い、タオルなどの共用を避けることが大切です。