感染性胃腸炎:感染による下痢と嘔吐 2016.11.23
嘔吐、下痢、発熱を主症状とする感染性胃腸炎は、とても感染力が強い病気です。例年、10 月から増加し、12 月頃をピークとして3 月まで多発します。
病原体は、主に、ロタウィルス、ノロウィルス、アデノウィルス、サポウィルスです。ウィルスは、嘔吐物や下痢便の中に大量にあり、処理の際に触れた手や指から口に運ばれたり、乾燥した嘔吐物や便が細かい粒子として空気中を漂い、その粒子を吸い込んだりして感染します。
感染性胃腸炎は、家族間で感染することがとても多いため、症状が疑われたら、早めに受診しましょう。
家庭でのケア~嘔吐のケア
①口のまわりをきれいにする。
②嘔吐物が口の中に残っているときは、取り除く。
③口をゆすいで吐き気を防止する。
④吐物のにおいのついた衣服を着替えさせる。
⑤嘔吐が続いているとき
嘔吐物が散らばらないように、洗面器などに吐かせる。
吐いたもので、気道をふさがないように横向きに寝かせる。または、立て抱きにする。
家庭でのケア~脱水症状の水分補給
一番怖いのは、感染性胃腸炎の主症状である嘔吐や下痢により、脱水症状になることです。適切な水分補給をして、脱水を防ぎましょう。
①脱水症状の見分け方
機嫌が悪く、泣いているのに涙がでない。
おしっこの量がいつもより少ない。おしっこの色が濃い。
手足が冷たい。
唇がかさかさになっている。
ぐったりしている。
②水分補給
*30分から1時間ほど飲食はお休みする。欲しがっても、お休みします。
*嘔吐がおさまれば、5分から10分おきに、白湯や麦茶をスプーンで一口ずつ飲ませる。
*嘔吐がなければ、1回水分量子ども用コップ半分(50ml)ほどに増やしてみる。
*吐かずに、30分間ほどで、100mlくらい飲めるようならひと安心!!